『The Fall(ザ・フォール)/落下の王国』



『The Fall(ザ・フォール)/落下の王国』

2009年3月7日

知り合いのコに「良かった!」とすすめられて借りた作品。
おそらく、自分からすすんで観るなんてことは生涯なかったであろう。

絶賛している人も多いんだけれども、ほとんどが
「映像が美しい!すばらしい!」
という意見。
映像派のみなさんには、好評のようだ。

アチコチの世界遺産をフィルムに収め、壮大な景観を大画面にくりひろげているのだから、さもありなん。
世界遺産が好きな人や、旅行で絶景を目にするのが好きな人には堪らんのだろうね。

ただし、おそらく映画館で観た人がほとんどと思われ。
レンタルDVDをウチで観るには不向きかな?

逆に不評の意見は、おおむねストーリに不満を感じてるようだ。
まぁ確かに、おもしろい物語というほどでもない。

しかしながらこの作品、別の視点から非常に楽しめる側面を持っている。
実は映像派ではない私だけれども、面白く観ることができたのもその視点から観たためなのだ。

とにかく少女が良い!!
あーいゃ違くて、その方面の性癖があるのではないので、念のため。

この映画の主役は2人いて、1人は事故で半身不随になったスタントマンのロイ(リー・ペイス)。
そして、もう1人は手を骨折して入院している5歳の少女アレクサンドリア(カティンカ・ウンタル)なんだけれども、そのコが面白いんだよね。

実はこのカティンカ、劇中でほとんど演技をしておらず、素で役をこなしてるのだ。
これは監督の思惑で、できるだけ自然な演技を求めて、カティンカにだけはほとんどセリフや演技をつけずに撮影するという方式をとったせいだそうだ。

例えば、病院でアレクサンドリアとロイが会話をするシーンとかでも、完全に演技じゃないことが見て取れる。
それは撮影に際して、「スタート」をかけずに普通に雑談から初め、良い感じの所でロイが自然にセリフに入るというようなやり方をとったためらしい。

カメラや照明も、できるだけカティンカが意識しないような形でセットしたとのこと。
そのため、カティンカがフラフラ動くのに合わせて、照明の影に入らないようにリー・ペイスが体をずらせたりして、かなり苦労したそうだ。

極めつけは、カティンカにリー・ペイスが本当に半身不随であると信じ込ませていたとのこと。
これはカティンカのみならず、大半のスタッフにも信じさせていたそうで、ほとんどドッキリ・カメラの世界だ。

そのせいでリー・ペイスは、撮影中の移動にも車椅子を使用させられて、大変だったらしい。
いやはや、チョットやり過ぎじゃね?って感じではある。

てなわけで、レンタルDVDをウチのちっちゃいTVで観ても、見方によっては意外に面白いこの映像派作品。
どちらかと言うと映像より、人間に興味がある私でも楽しめたよ。


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