『ザ・マジックアワー』



『ザ・マジックアワー』

2009年2月21日

公開当時、三谷幸喜監督がやたらTV出演して、うけない手品とかやって宣伝に励んでたのが印象に残ってるこの映画。
良くも悪くも、いつもの三谷カラーにさらに遊び心をテンコ盛りにした、まぁ気楽に楽しめる娯楽映画だ。

なにより、佐藤浩市の怪演ぶりが最高。
この映画は主演に佐藤浩市をキャスティングした時点で、8割成功してると言っても過言じゃないよ。

役者である佐藤浩市が、映画の中で「役者」を演じる。
しかも、映画大好き、映画を作る現場が大好き、役者という仕事が大好きな役者。

彼が、劇中の役として生真面目に殺し屋を熱演すればするほど、熱く演技論を語れば語るほど、可笑しさを生み出す。
そこに熱が入れば入るほど、その一生懸命さが、悲しいほど笑いを呼んでしまう。

批判を恐れず言うならば、佐藤浩市って、なんだかドッチつかずな感じのポジションの俳優だ。
中途半端に二枚目で、チョット良い人のようで悪っぽいトコもあって、真面目のようで不真面目のようでもあり、若くもなく老けてもいない。

でも、そんな彼だからこそ、こんな役が妙にハマるのかな?
ここぞって所で、きっちりジンと心に感じさせるし、とってもいい味出してる。

最近の佐藤浩市は、ジャンルを問わずいろんな映画に出演してて、おもしろいよね。
『誰も守ってくれない』や『少年メリケンサック』とかも早くDVDレンタルして観てみたいもんだ。

その他の役者達も、三谷作品常連を含めて良い感じ。
カメオもたくさんで、オマケとして楽しめる。

ストーリは終盤になるにつれて、コメディーというよりはどんどんコントになってくるけれども、まぁ堅いことは言いっこなし。
理屈は後回しにして、肩の力を抜いて楽しみましょう。

なにしろ、映画に対する愛がとても強く感じられる映画だ。
きっと三谷監督って人は、ホントに映画が好きなんだろうね。


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